加藤がアルビBBにドラフトされたのはポイントガードとしての力を評価されたものだと思う。
実は加藤がポイントガードとしてプレイしたのは、彼が2年生に進級するときからだ。
チームのポイントガードのポジションに穴があいたことから、急遽彼に白羽の矢がたったわけだ。
とはいっても、彼の代は部員数7名、そのうち、1名ケガで試合に出られず、実際は6名という苦しい台所事情もあってのポイントガードへの抜擢だった。
通常は、彼の将来を考えたら最初からポイントガードのプレイを経験させるところだが、我々の場合は、いつもいつもプレイヤーに質や量に恵まれているわけではないので…。
そんな中でも、彼の1つ上のキャプテンで名ポイントガードだったの佐藤寛人を目標に、彼は1年生の時いつも練習していたということを、あとになって加藤から聞いた。
キャプテンとして、ポイントガードとして、決して戦力が十分とはいえないチームをひっぱり、春の北信越大学リーグ戦では、最後の医療福祉大戦はケガで人数がそろわず無念の棄権となり、2部落ちが決定したが、経営大、富山大、信州大戦では彼の実力を十分発揮し、会場を大いに笑わせたものだ。
秋のインカレ予選では、各ゲームのエースが加藤にマッチアップに来るというプレイヤーとしては最高のリスペクトを受け、決勝リーグに進出して4位という結果を残した。
短大に来るまでは、のびのびとバスケットをプレイしてきたのだろう、入学後は結構大変なバスケット人生だったようだ…ゲームでは、経験したことがないくらい何回もビビったり、勝敗の責任を監督に押し付けられたり、皆からはライバル視され、本人が望む望まないにかかわらずさまざまな形で挑戦されたり等々。
これからは挑戦するだけなので、先輩の公威の良い点を見習って我々にバスケットの楽しさを提供してほしい。